いちごキャンディ×ブラックチョコレート
依波は私の隣にいる汐理さんをぎらりと睨む。

まるで敵を見るかのような目にまたもやため息が零れた。

自分の兄がこうだと少々(いや、かなり)恥ずかしいものだ。


「この人は同じ会社の慎汐理さん」

「汐理だぁ〜?女見たいな……ぐふぉっ!」


汐理さんが気にしていることをペラペラと。

気づけば依波の腹をグーで殴っていた。

そりゃもういろんな思いを込めて。


「依波〜?ちょっとい・い・か・な?汐理さん、ごめんなさい。私ちょっとこいつをシバく……話があるので、ここで失礼します」

「あぁ……うん。それじゃあ」


汐理さんは苦笑いを見せながら、駅の方へと向かっていった。

明日、改めて謝らなくては。

そして、そんな汐理さんを睨みながら見送る依波にもう1発グーパンチをくらわせた後、改めて彼と話をすることにした。
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