お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

ところが日本では移植の目途が立たない。猶予の少ない美和子は、アメリカでの移植を決意。周囲の協力で莫大な医療費を準備し、渡航したのだ。

ちょうどそのころアメリカにいた修矢は親友の代わりに美和子を支え、一年半という時間をかけて移植は無事成功。
そのときにそばにいた修矢を慕う優奈が、パパと呼ぶのは自然な流れだったのかもしれない。


「そうだったんですね……」


修矢の話を聞き終え、千花の身体から力が抜けていく。


「ごめんなさい、勝手に勘違いして、勝手に傷ついて」


なにも言わずにマンションを飛び出して行方をくらませるなんて、とんだ大迷惑だ。


「いや、俺もきちんと話しておくべきだった。本当にごめん」


何度も謝る修矢に千花は首を横に振って答える。


「……でも一樹さんだって違うって言ってくれてもいいのに」


ひとり言のように千花が呟く。

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