お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

「さすがに今はないだろう?」
「そう、ですね……」


千花は言葉を濁して俯いた。
不自然な千花を修矢が「なんだ、なにかあるのか?」と訝る。


「修矢さんに聞きたいことはありません。でも……」
「でも?」
「……内緒にしていることならあります」


千花は、修矢にはもう少しはっきりしてから告げようと思っていた。でも、せっかくこんなところに連れてきてもらったのだから、いいタイミングではないか。


「内緒ってなんだよ」


なんの告白をされるのか不安なのか、いつも冷静な修矢が焦ったように聞き返す。千花に向き直り、目の奥を覗き込んだ。


「実は生理がしばらくきていなくて……」


これまで不順になることはめったになかった。どれだけ遅れても三日が限度。
それが今回は二週間遅れていた。

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