同期に恋して 〜ずっと片思い〜
「りょう……」

何度か声を掛けようとしたとき、いつも涼真に違う子が先に声をかけてしまう。

今も、涼真が振り返ってくれたのに、すぐ横から秘書課の人が声をかけてしまい、私は小さくため息をついた。

くるりと振り返ったところで、後ろから「ちな!」と呼ぶ声が聞こえて私は振り返った。

まだ女の子に腕を取られ、話しかけられている涼真に苛立ちがつのる。

「なんだった?ちな」
もう一度そう聞かれ、私はどんな顔をしているのか自分でもわからなかった。

「なんでもない」
それだけを何とかいうと、私はすぐにその場を離れた。

「ちな!」
後ろから聞こえる声も完全に無視をする。

いやだ。
嫉妬じゃない……。

でも……キスしたくせに……。

キスの意味も聞かずに、なかったことにしたのも自分なのに、涼真の態度にイラつく権利もないような気もしたが、それでもやっぱり涼真に腹が立つ。

自分自身で処理できない思いを、なんとか飲み込むと私は涙がにじみそうになるのをなんとか我慢した。

涼真のバカ……。


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