同期に恋して 〜ずっと片思い〜

「俺、ちなの事になると本当に大人げなくて。すぐに嫉妬するし素直に言葉もかけられなくて。ちなはそんな俺につきあってくれてて感謝しかないですよ」

本気で言われていると錯覚しそうなその言葉に、私は慌てて視線をはずした。

「千夏!彼氏きてくれてよかったね」
「幸せそう、愛されてるね」
そんな友人たちの言葉に、私は複雑な心境になっていった。

そこへ披露宴の案内が入り、詩織たちも引き上げる時間が来たようだった。

「本当におめでとう。きれいな詩織がみれてよかった」
私はなんとかそれだけを言うと、この場から離れたかった。

「じゃあ、僕たちはこれで失礼します」
そう言って私の手を取ると、涼真は「行こうか」と私を見た。

「千夏!また今度のもう!ゆっくりその彼の話聞かせなさいよ!」
友人たちに曖昧に手を振ると、私は涼真と式場を後にした。
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