同期に恋して 〜ずっと片思い〜
私はもうこの場から逃げたくなって、とりあえず今日のお礼だけを伝えると、くるりと踵を返した。
「ちな!待て!」
涼真は全く納得がいかないだろう、私の腕をグイット後ろから引き寄せた。
結婚式の薄いドレスにコートを着ただけだった私は、この寒空の下長く外にいることで、冷え切っていたが、急に温かさに包まれ私は呆然とその場に立ち尽くした。
ようやく抱きしめられたことが分かり、ドサッとカバンが下に落ちたが拾う事もできない。
「ちな、ごめん。もう無理」
静かに聞こえてきた、耳元で聞こえる低い声に、ビクッと体が震える。
「俺はもう、ちなと一緒にいて何もしないとか無理だから」
周りがざわざわとしているはずだか、涼真の声しか聞こえなくなる。