【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
普通のお家のはずなのに、和泉くんの家だと思うとまるで博物館に入るような緊張が走った。
1LDKの間取りで、玄関に入ってすぐにリビングが。
テーブルとタンスだけの、質素な室内。
和泉くんは、そのすぐ隣にある部屋に案内してくれた。
ここ、和泉くんの部屋……?
「どうぞ、適当に座ってください」
「は、はいっ……」
水色のカーペットの上に、正座する。
「くつろいでください。何もない部屋ですけど」
和泉くんはそう言って、荷物を置いてリビングに戻った。
飲み物を持ってきてくれたのか、お茶の入ったグラスをテーブルに置いてくれる。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
「俺、ちょっとシャワー浴びてくるので、待っててもらっていいですか?」
「は、はい」
「すぐ戻ってきます」
和泉くんはそう言って、荷物を置き部屋を出て言った。
和泉くんの部屋にいるなんて、不思議な気分……。