過ぎる景色を共に
"ごめん"


"なんで謝るんですか?"


"あたしそんな可愛い人じゃない
ヤキモチだって妬くし
また冷たくするかもしれない"


"先輩は可愛いです
ヤキモチは妬いてください
冷たいのはもう慣れました"


"すっぴんブスだし"


"顔でなんか選んでません
先輩がいいんです"


震えるような声であなたは言った


"好き"


僕はあなたを抱き寄せた


"もう離したくない
隣にいてください"


それから僕達はもう一度
水族館へ行った

休日だからか
人が多い

僕の隣で
あなたは笑っている


こんなに幸せでいいのか
いつまでこの関係が続くかわからない
いつか、もしかしたら
別れることになるかもしれない
死ぬまで一緒にいるかもしれない


世間的には良い印象を持たない人もいるだろう
だけど誰を好きになるか
それは自由だと僕は思う
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