あなたに恋のお届けものです
「先輩、なんか松田君が初めて会ったときにこう言ってたんですけど…。」
「…昨日までは普通だったのにって。私はもう一人この世界にいるんですか?」

高浜先輩は遠くを見つめた。
「いや。それはお前がもう一人いるんじゃなくて記憶をつけたしてるから。」
どういうこと?

「お前が別の世界から来たとばれないように、今まで普通にいたと思わせてる。だから、…別の世界から来たということは決して言うな。」

だっけな?先輩はそう言ってた。

っと…話を戻そうか。私は去年の体育祭に出てないと。ということは、わからないという立場を利用して色々聞けるじゃないか!
「その、恋愛系のお題ってどんなの?」
「例えば好きな人とか、コクってきた人とか。」

「あー。…」

ホントに恋愛系だな。もう、借り物競争にエントリーしなかったらよかったのに。

そこまで考えて気がついた。
有紗は?…

「有紗は?」
「借り物競争。」
…って言ってたのに。
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