あなたに恋のお届けものです
***
「悠里の部屋の近くまで来たけど…」

誰かいるみたいだ。話し声がぼそぼそと聞こえる。
「誰が来てるんだろう…」

有紗は不安な気持ちに襲われた。
もし、他の女の子だったらどうしよう。

「ダメってわかってるけど、でも気になるよ。」

有紗は、そっとドアから漏れる声に耳を済ました。「好きっていう気持ちがわからないってお前、前に言っただろ?それに有紗にも好きな人はいないって。」

「まあ、そうだね…。」

悠里は暗い気持ちでうつむいた。

「それで、次の日に有紗を避けて。何か知らないけど今日は有紗をまた誘って。…お前は、どうしたいんだ?…悠里。」

ハッと目を見開いた。
「初めて、だ。松田に…勝利に名前を呼ばれるの。」

そして、悠里は泣きそうな顔でへらっと嘘臭い笑顔を浮かべて精一杯答えた。

「もうわからないよ…、自分の気持ちなんてとっくに麻痺してるよ。」

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