一途で甘いキミの溺愛が止まらない。




だから結局言わないことにした。



「そう?
何かあったらすぐ言ってよね?」



まだ心配そうに見つめてくる千秋ちゃん。



そんなに深刻そうな顔をしていたのか、私。
ちゃんと気をつけようと思った。



それにもし、上条くんにプロポーズされたって言ったとしても到底信じられるような話じゃない。



「蓮くん、今日みんなでカラオケ行こうってなってるんだけど蓮くんも来ない?」



その時、近くで上条くんの名前が呼ばれ、体がビクッと跳ね上がる。



声のした方を見てみれば、そこには男女数人に囲まれた上条くんの姿が。



やっぱり人気だなぁって。



「ごめんね、今日は行けないかな。
誘ってくれたのにありがとう」



「そっかぁ、残念」
「じゃあまた今度にするか!」



どうやら上条くんが来ないから、カラオケはなくなったらしい。




それだけ影響力がすごいのだ。




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