一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
「ど、どうしたの…?」
「いや、思い切って前髪切るほど何があったのかなぁって思って」
ギクッと肩が跳ねる。
「あ、確かにそれは思った」
「今までこんなことなかったもんね」
ここに来てピンチを迎える私。
やっぱり蓮くんは頭の回転が早い。
周りをも巻き込んで私を攻めてくる。
これは…どうしよう。
適当に嘘を……適当に、嘘…なんてつけない!!
「ご、ごめん!
私、一限目の教科書忘れちゃったから借りに行ってくる…!」
最終的に逃げてしまったけどこうするしか方法がない。
怪しまれちゃったかもしれないけど、それから特に深く聞かれることはなかったから安心し、なんとか切り抜けた。