一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
しばらくの間、蓮くんからは返答がなかった。
気持ち悪すぎて引かれちゃったのかな…それだと悲しいけど、恥ずかしすぎて蓮くんの方を向けない。
じっと固まっていたら、突然ふわりと何かに包まれる。
蓮くんがそっと、私を抱きしめたのだ。
「れ、蓮くん…?」
「何その理由…。
本当?嘘じゃない?」
「本当だよ…嘘なんかじゃ、ない……」
嘘じゃないと否定するのも恥ずかしくて顔が熱くなる。
「ねぇ、菜穂。
菜穂はどうしてこんなに可愛いの?
天使?なんなら俺を苦しめる悪魔?」
そしたら蓮くんがまた変なことを言いだしてしまった。
天使…?
蓮くんを苦しめる、悪魔…?
私がって、こと?
「あの、えっと……」
「もうずっと抱きしめてたいね。大好きだよ」
返答に困る私を、さらに力強く抱きしめる蓮くん。