一途で甘いキミの溺愛が止まらない。




でも……。



「あの、蓮くん…」
「どうしたの?」



「勉強始めないと…」



中々蓮くんは私を離そうとしない。



このままだと時間だけが過ぎて、勉強しないで終わってしまう。



「大丈夫。
まだ時間あるんだし」



「そ、そんなことないよ…終わっちゃう」
「まだ菜穂を抱きしめてたい」



「……っ」



そんな言い方、ずるい。
そんなこと言われたら断れないよ。



私だって離れたくないのもまた、事実だったから。



今だって、ただテスト前だからって理由だけで離れようとしているだけなのだ。



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