一途で甘いキミの溺愛が止まらない。




その後もしばらく千秋ちゃんと話していると、あっという間に時間が過ぎた。



「……あ、ごめん菜穂。
私次移動だから帰らなきゃ…」



時計を見るとまだお昼休みが終わる前まで時間があったけれど、私たちはそれぞれの教室に戻ることにした。



「じゃあね、また遊んだ時にでもゆっくり話聞かせてよ?」



千秋ちゃんはそう言って自分の教室に入り、私も自分のクラスへと向かう。



するとその時。



「おい、桃原」



低くて不機嫌な声が、私の名前を呼んだ。
振り向けばそこには秋野くんがいて。



「……あ、秋野くん…!」
「お前、もう大丈夫なのか?」



実は今日の朝、秋野くんにお礼を言おうと思っていたけど休みで来ていなかったのだ。



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