一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
「う、うん…!すっかり元気になったの。
昨日は迷惑かけてごめんね」
「いや、別にいいけど。
無理しすぎなんだよお前」
秋野くんに呆れた顔をされる。
そんな顔をされて当然だ。
私は途中で意識を失って倒れるという失態を犯してしまったのだから。
「ご、ごめんなさい…」
「まあ今元気なら良かったんじゃねぇの?」
「秋野くん……。
ありがとう…本当にありがとう」
最初は呆れた顔をされたけど、秋野くんの言葉が嬉しくて自然と笑顔になってお礼を言う。
するとふいっと顔をそらされてしまった。
「秋野くん…?」
「こっち見んな」
「えっと……」
どうしたんだろう。
見る限り、特に変わった様子はなさそうだ。
結局理由がわからないまま、私たちは教室に入ろうとしたけれど……。
「……秋野、お前ちょっと待て!」
担任の先生が廊下から走ってきて、私の前を歩く秋野くんを呼び止めた。