一途で甘いキミの溺愛が止まらない。




「どうして無断で遅刻した?
それも職員室に来なかっただろう」



「連絡するの面倒くさかったんで」
「お前、なんだその言い訳は!」



どうやら秋野くんは無断で遅刻したらしく、担任の先生はお怒りだ。



「別に本当のこと言っただけですけど」



なのに秋野くんは火に油をそそぐようなことを言った。



そして担任の先生がさらに怒ってしまうのも当然で……。



「悪い、桃原巻き込んだ」
「ぜ、全然大丈夫だよ…!昨日のお礼もしたいから…!」



結局秋野くんは罰としてまた図書室の掃除を任され、私は監視役としてつくように言われてしまった。



別に私は大丈夫なのだけど、蓮くんになんて言うかが問題だった。



前みたいになったらまた恥ずかしいことをされてしまう。



そう考えただけでも照れてしまい、顔が熱くなる私を秋野くんは不思議そうに見つめてくる。



「お前、何照れてんだ?」
「な、なんでもない…です…!」



これ以上聞かれる前に、私は逃げるようにして教室へと入った。




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