【続】アーモンド~キミとの未来~

中庭に行くと今朝話し掛けてきた女子生徒がいた
秋斗に気付くと慌てて声を掛ける

「あ、あの!今朝は急にごめんなさい」

「いや…。えーっと名前聞いていい?」

「名乗らずにごめんなさい!私、油絵科の真宮雪乃って言います」

彼女は油絵科の真宮雪乃(まみや ゆきの)
普通科の秋斗とは学科が違うため面識がない

そんな彼女がなぜ秋斗をお昼に中庭に呼び出したのか
何となく秋斗は察しが付いていた

「で、真宮さんはオレになんの用?」

「わ、私入学した時から志麻くんのこと気になってて…」

「………」

「だから、私と付き合ってください!志麻くんが好きです!」

(……やっぱり告白か)

やっぱり告白されるだろうと思っていた
だいたいの呼び出しと言えば告白か文句付けられるか何かだろう、なんて思った

だが、秋斗は雪乃の告白は受けないつもりだ
大学に入ってからもいろんな学科の女子生徒からの告白は断っている

「……告白は嬉しいけど付き合うことは出来ない。オレ好きな人いるから」

「あ…」

秋斗はハッキリと断った
彼のいう好きな人は自ら連絡を途絶えている千咲のことだ

連絡を途絶えていても千咲への想いはあった

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