【続】アーモンド~キミとの未来~

昼休みはあっという間に終わり教室へ戻る二人

そしてなにも変わらない日常が始まる
学校へ行き、バイトへ行き、たまに叶実のところに顔を出しに病院へ行き…たまに翔也のところに手伝いに行く

……秋斗にはもうそれが"日常"となっていた

千咲たちと過ごす以外は

「あれ?お前今日バイトだろ」

そんなある日学校を出た早瀬はバイト先とは反対方向に歩いていく秋斗に声を掛ける

「わりぃ、シフトチェンジしてもらったから今日は無しなんだ」

「ふぅーん?てか、そっち駅とか病院の方だろ?お前たまにそっち行くけどどっか悪いのか?」

「いや…まあ、病院には行ってるが」

そう言うと秋斗は早瀬に叶実の見舞いに行ってることを話してなかったことにいま気付いた

大学に入ってから早瀬と関わっているが彼は今までなんにも聞いて来なかった

「病院?」

「……俺の姉が入院してて見舞いに行ってんだよ」

「そうなんか。お前姉ちゃんいるのか羨ましいなぁ」

……なんて羨ましがる早瀬
早瀬は一人っ子でいまは一人暮らしをしている

秋斗に兄弟がいる話を初耳だったが特にあれこれ聞いてくることがない
引き留めるとは悪いと思い「じゃあ気ぃ付けて行けよ」といい歩き出す

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