懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
ラナとしては、なんなく証拠を手に入れて無事に仲間たちのもとに戻り、『だから大丈夫だって言ったじゃない』と得意顔をしたかったのだが……その計画は諦めるしかないようだ。
「カイザー!」と叫んだ彼女の声が、ひんやりとした夜風を切り裂くように響く。
するとその直後に、「呼ぶのが遅い!」と文句を言う彼の声が近くに聞こえた。
ラナが叫ぶより先に、カイザーとグリゴリーが駆けつけたようだが、その姿はまだ鉄柵の外である。
これでは王女を救出することも、戦うこともできないだろう。
カイザーが、「グリゴリー!」と部下に呼びかけた。
それだけで上官の意図を理解したグリゴリーは、膝に両手を当てて前屈みになり、カイザーに背を向ける。
数歩の助走をつけたカイザーは、大男であるグリゴリーの背を踏み台にすると、夜空に高く飛び上がった。
四メートルほどの槍のように尖った鉄柵を、ひらりと飛び越え、ラナの目前に降り立ったカイザーは、着地の衝撃にわずかに顔をしかめつつもすぐさま剣を抜く。
ラナを背中に守りつつ、襲いかかる大勢の男たちにひとりで立ち回る彼は、焦りはないようだが余裕もない顔をしていた。
「カイザー!」と叫んだ彼女の声が、ひんやりとした夜風を切り裂くように響く。
するとその直後に、「呼ぶのが遅い!」と文句を言う彼の声が近くに聞こえた。
ラナが叫ぶより先に、カイザーとグリゴリーが駆けつけたようだが、その姿はまだ鉄柵の外である。
これでは王女を救出することも、戦うこともできないだろう。
カイザーが、「グリゴリー!」と部下に呼びかけた。
それだけで上官の意図を理解したグリゴリーは、膝に両手を当てて前屈みになり、カイザーに背を向ける。
数歩の助走をつけたカイザーは、大男であるグリゴリーの背を踏み台にすると、夜空に高く飛び上がった。
四メートルほどの槍のように尖った鉄柵を、ひらりと飛び越え、ラナの目前に降り立ったカイザーは、着地の衝撃にわずかに顔をしかめつつもすぐさま剣を抜く。
ラナを背中に守りつつ、襲いかかる大勢の男たちにひとりで立ち回る彼は、焦りはないようだが余裕もない顔をしていた。