懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
ため息があちこちから漏れるだけの静かな議事堂内で、終始、厳しい顔をした国王が片手を挙げた。


「採決をとる。法改正に賛成の者は、起立しなさい」


ガタガタと椅子が鳴り、国王を含めた全員が起立した。

それを見てラナは、胸に手を当て、ホッと息をつく。

(これでやっと女王になれるわ。最後はお兄様の愚かさに助けられたけど、感謝した方がいいのかしら……?)


そもそものこと、兄がまともであれば妹が王位を狙う必要はなかったのだから、ありがたがるのはおかしい。

時に危険な目に遭いながらも、三つの貴族領の問題を解決し、その実力を示したことで、多くの貴族がラナを認めたのだ。

この結果は、自分の力でもたらしたことだと、自信を持っていいだろう。


威厳溢れる国王の声が響く。

「賛成、百二名。反対なし。以上をもって、女王即位に関する法改正は可決された。これにて議会を終了する」


議事堂内はたくさんの拍手に包まれ、諸侯らに笑みがこぼれる。

すでに祝賀ムードの中、国王が娘に向き直り、華奢な肩に手を置いた。

優しい父親の眼差しで「よくやった」と褒めてくれたが、その直後に顔付きを厳しくする。


「だが、本当の戦いはこれからだぞ。諸侯らをまとめ、国を守るのは簡単なことではない。ラナスタシアよ、油断せず、努力を怠るな」


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