懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
「駄目です! もうすぐ式が始まりますよ。食べ物を口にしたら、口紅が取れてしまいます」
「でも、儀式中にお腹が鳴るのもマズイでしょ」
「なんと言われましても、時間的に無理なんです。なんでもっと早く言ってくださらないんですか。儀式中はお腹にグッと力を入れて、鳴らさないようにしてください」
「ええー、そんな高等技術、持ってないんだけど……」
ふたりが平和な口論を繰り広げていたら、支度部屋のドアが三度ノックされた。
「どうぞ」とラナが声をかければ、ドアを開けて入ってきたのは、イワノフである。
イワノフは王位継承式に、王立大審院長として列席するため、礼服をビシッと着用していた。
無造作な白い顎髭はそのままだが、丸眼鏡とともにそれが彼のトレードマークであるため、もっさりしていても差し支えないだろう。
「姫様、本日は誠におめでとう存じ上げます。式が終わればこれからは、女王陛下とお呼びせねばなりませんな。旅にお伴した日がすでに懐かしい。この日が来るのを、わしは指折り数えてーー」
「でも、儀式中にお腹が鳴るのもマズイでしょ」
「なんと言われましても、時間的に無理なんです。なんでもっと早く言ってくださらないんですか。儀式中はお腹にグッと力を入れて、鳴らさないようにしてください」
「ええー、そんな高等技術、持ってないんだけど……」
ふたりが平和な口論を繰り広げていたら、支度部屋のドアが三度ノックされた。
「どうぞ」とラナが声をかければ、ドアを開けて入ってきたのは、イワノフである。
イワノフは王位継承式に、王立大審院長として列席するため、礼服をビシッと着用していた。
無造作な白い顎髭はそのままだが、丸眼鏡とともにそれが彼のトレードマークであるため、もっさりしていても差し支えないだろう。
「姫様、本日は誠におめでとう存じ上げます。式が終わればこれからは、女王陛下とお呼びせねばなりませんな。旅にお伴した日がすでに懐かしい。この日が来るのを、わしは指折り数えてーー」