こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「ふん、いい加減その優等生はやめたらどうなんだ? 胸クソ悪い」

優等生。それはお勉強も運動もできて、友達もたくさんいて誰からも信頼される生徒のこと。けれど、私の演じている優等生は誰に対しても聞き分けが良くて文句を言わない従順な人。けれど、本当の私は……そんなんじゃない。

「やめて……」

「言っただろう? 俺は、何重にも鎧をまとったお前を必ず裸にしてみせるって」

拘束されたまま、最上さんが私に覆いかぶさってくる。

「……っ!?」

なすすべもないまま、軽く彼の唇が私の唇に触れた。

いきなり唇を奪われたかと思ったら、まるで欧米人が子どもにお休みのキスをするような感じで目が点になった。強引に貪るようなキスをしてきたら、それこそひっぱたいてやろうと思っていたのに。

「今の、もしかしてキスのつもりですか?」

今のはそんなふうに呼べるようなものではなかった。ただ、唇と唇が触れ合っただけで色気もなにもない。けれど、そんな挑発の言葉を気に留めることなく最上さんがクスッと笑った。

「お前の反応をみただけだ。これがキスのつもりか、だって? 冗談だろ」

「んんッ――っ」
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