こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「ふっ……冗談だよ、バーカ。本気にすんな」

最上さんは私の頭に手を載せると、そのまますっと身を離した。今まで圧迫されていた胸が解放感を覚えて軽くなった。キスだけで乱された息を整えながら胸を上下させる。

「残念そうな顔してるな。なんだ、本気で抱いて欲しかったのか?」

「そんなわけないじゃないですかっ!」

一瞬でもドキリとした自分を今すぐに抹消したい。一ミリでも、このまま抱かれるのかも……なんて思った自分が恥ずかしい。

真っ赤な顔を見られたくなくて、布団を掴むとそのまま顔を隠すように引き上げた。

「酔った勢いで女を抱くなんて、そんなことするか。俺は大人だからな」

あーそうですか! 酔った勢いで木崎課長と関係を持った私とは、どうせ違いますからね!

心の中で思う存分憎まれ口をたたく。
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