10歳年下の部下を溺愛しすぎて困ってます
首をかしげる私に伊藤君が突っ込む。

「主任、頭悪いんですか?何回言わせるんですか?」

「いや、私そんなこといつ言った?」

「言わなくても態度で分かるじゃないですか?」

「…私が好きなのは伊藤君の顔って、言わなかった?」

「言いました。」

「それがどうして狙ってることになるの?」

「狙ってないんですか?」

「うん。」

「何で?」

「10も下だし、見てるだけで楽しい趣味みたいなもの。

実際どうこうなる気はないの。

言った気がするけど。」

「それだけであんなにストーカーみたいなことするんですか?」

「しちゃったねー。」

「顔が好きなら誰でも?」

「顔が好きなのは伊藤君しかいなかったから、分かんない。」

「…。35年生きてきてオレしか好きな顔なかったのに、どうこうなる気はないんですか?」

「こればっかりは相手の意志があるからねー。」

「オレが良いって言ったら?」

「言わないでしょー。こんな年上。

普通親も反対すると思うし。

すぐ結婚しないと子どもも持てなくなっちゃうし。

人生かかっちゃうもん。

伊藤君みたいな若い子にはそんなの嫌でしょ。」

「…。」
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