月がみていて
車に乗せられ、

「本間に、ヤバイ? 」と恐る恐る、

聞いてみた。

「傷口、開いてる。…見る? 」

ルームミラーをアタシに向ける。

「うそっ! 開いてる? 」

口調は元気で、実は逃げ腰…。

なのにトワは面白がって、

「カパッ、って感じ! 」

アタシに恐怖を上乗せした。

「エッ?  」

アタシの焦りは表情に、

トワは笑うとアクセル踏んで、

アタシを連れてハンドルきった。

そして、向かった先は、

{○○外科病院}だった。
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