私はあなたのストーカーです
「こらこら」
「はやかったね!」
目の前の光景が灰色になる。
やだよ。
離れて。
今すぐ、先生から。
わたしの先生から。離れて。
そこ、は。
私の場所だ……!
「今日ね。ヒナお姉ちゃんに、いっぱい遊んでもらった」
「おお。そりゃよかったな」
(あ……)
先生の表情が柔らかくなったのを見て、先生が小町ちゃんに妹さんの影を重ねているような気がして。
高校生にもなって小学生の女の子相手に嫉妬して、ドロドロした感情を抱いている自分が嫌になりそう。
そうだよ。
小町ちゃんは、亡くなった妹さんの、代わりで。
私は違う。私は、そうじゃない。
私は、先生から、女の子としてちゃんと愛されているんだ。
だから、見守らないと。二人のこと。
もっと温かい目で。
そして、はやく、見送ってあげないとね?