フェイク☆マリッジ 〜ただいまセレブな街で偽装結婚しています!〜 【Berry’s Cafe Edition】

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『——妙な動きをする週刊誌(マスコミ)は『神宮寺先生』の力で抑え込んでもらった」

パーティの夜から一週間ほど経たのち、その日の仕事を終えて帰ってきた武尊さんが夕食のテーブルでそう告げた。

『ええっ、ウソっ、どうやってそんなことできたのっ!?』

本日のdish(メイン)である真鱈のフィッシュパイを口へと運ぼうとしていたわたしは、その手を止めて素っ頓狂な声で叫んだ。

マッシュポテトを真鱈の上にこれでもかと大盛りに乗せてオーブンでこんがり焼いた「フィッシュパイ」もまた英国家庭料理の定番である。
牛の挽き肉(ミンチ)を使ったコテージパイの「魚版」というお料理で、もちろん「おばあちゃまのレシピ」の一つだ。


『週刊古湖の古湖社は当然のこと、週刊夏冬の文藝夏冬やその他の週刊誌を抱える出版社で新作を連載することになった』

出版不況の昨今、出版社にとって稼ぎ頭は週刊誌部門なのだが、コスパ度外視でプライドだけが「伝統」の書籍部門であっても「一発大逆転」があった。

それは——人気作家が生み出す「版権」である。

特に神宮寺先生のような出せば必ずベストセラー(売れる)作家の争奪戦はすさまじい。
単行本と文庫本という「一次収益」からテレビドラマや映画などの「二次収益」までも見込めるからだ。


『えーっ、まさか各社同時連載!?』

わたしの顔がムンクの叫びになった。

『それこそ、まさかだ。いくら何でも激務で過労死まっしぐらだ。
これから、子どもが生まれて育てていかなきゃならないのに、ヤツはそんな無茶はしない。
古湖社からスタートして次は文藝夏冬と、順番に書いていくそうだ』

——なるほど……

「でも、なんだか……先生にばかり負担が……」

わたしは目を伏せた。


『——拓真のことは、ガキの頃から今まで、さんざん面倒をみてやってきたからな』

武尊さんの眉間がくぐっと寄った。

『勝手にペンネームに使われたときには「おれじゃない」って言ってるのにマスコミに追っかけ回され、ヤツが結婚したときにはいきなり婚約指輪や結婚指輪なども代わりに準備させられたしな』

「神宮寺先生は本名を「本田 拓真」といい、思いがけず「わりと普通の名前」である。

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