フルール・マリエ


牧さんのドレスの打ち合わせを2回終えて数日後辺りから、牧さんの様子が徐々に変わっていくように思えた。

仕事はちゃんとこなすのだが、事務所などで見る牧さんは疲れているようにも見えた。

3回目の打ち合わせの時には新郎に少し苛立っている様子で、新郎もそれを感じ取ってはいるものの、どうしたら良いのかわからないようでいた。

その打ち合わせは午前に行い、牧さんは午後から出勤するということで新郎だけが帰って行った。

「ねぇ、牧さん。大丈夫?疲れてるんじゃない?」

制服に着替えに行った牧さんを追って訊ねると、何だか泣きそうな目が私を見る。

「朝見さん、今日帰り予定無いですか?」

「無いよ?ご飯でも行く?」

「お願いします。飲めるところ、探しておきます」

飲みたいのか。

牧さんは髪の毛をまとめ、よしっ、と気合を入れてから更衣室を出て行った。



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