それがあの日の夢だった
「僕、この村からずっと遠くの村から来たんだ。
大きな滝があって水や自然がキレイなとこ。
その村に僕はたった一人の妹と一緒に住んでるの」

「ご両親は?」

「亡くなった。二年前に。突然のことだった。
自宅付近の川で二人とも見つかったんだ。
溺死だって、村長に言われた。
泣いたよ、ただただ泣いたよ。でもずっと泣いてはいられたかった。仕事をしたいとお金がなくなるからね。いつまでも友達に助けてもらうわけにはいかないし。だから僕は仕事を始めた。あまりいえないけど、女性に貢いでもらった。でも、僕は醜くなってしまった!女性に捨てられた!」

「ふぅん」

「ふぅんってなにふぅんって!まぁしょうがないよね、こんな醜い僕だもんね」
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