それがあの日の夢だった
朝のまだ日がのぼらぬうちからお母さんに学校だと叩き起こされた。
がくがくと震えながら布団を出る。
薄い毛布でもないよりはマシだったのに。
昨日の夕飯の残りを適当に口に入れて身支度を急いで済まし家を出た。
家の外は手や耳が真っ赤に染まるくらいの極寒だった。
これから、こんな所で生きていくのか?
贅沢は行っていられない。でも嫌だ、こんなところは。
学校に着くと、建物の中のためか少し暖かかった。用意されていた椅子に座ると心に少し余裕が出来たのかあの日の事が思い出された。
人間を食らうお父さんの姿。
破壊された村。血なまぐささ。
なぜ?なぜお父さんはあのようなものに?
なぜ人間だったお父さんがあのような化け物になったのか。
考えても結論には至れたかった。
気づけばとっくに授業は始まっていた。
板書がたくさんされている、とても今から書いて追い付ける量ではない。
「はい、じゃあ次の問題いくぞー」
写そうとしていた矢先、無情にも板書は消されてしまった。
チャイムがなりようやく授業から解放される、
と思ったら先生が「次回の授業でノート集める」とか言うのだから早速涙が零れそうだ。
もうやっていけないかもしれない…。
そうおもって明日の学校をこっそり休もうかと思っていた所に声がかけられた。
「ねね、さっきのノート写す?」
突然の事だったから反応が遅れた私はあたふたとする。
感じのよさそうな女の子が私の目を見て微笑んでいた。
「何かさっきの授業の最後の方で焦ってたからもしかして…と思って」
女の子はこちらの顔色を伺っているように見えた。
彼女の言うことは図星だった。
「…ありがとう」
私はありがたくその子のノートを拝借することにした。
彼女はそんな私を見て嬉しそうに微笑んでいた。
がくがくと震えながら布団を出る。
薄い毛布でもないよりはマシだったのに。
昨日の夕飯の残りを適当に口に入れて身支度を急いで済まし家を出た。
家の外は手や耳が真っ赤に染まるくらいの極寒だった。
これから、こんな所で生きていくのか?
贅沢は行っていられない。でも嫌だ、こんなところは。
学校に着くと、建物の中のためか少し暖かかった。用意されていた椅子に座ると心に少し余裕が出来たのかあの日の事が思い出された。
人間を食らうお父さんの姿。
破壊された村。血なまぐささ。
なぜ?なぜお父さんはあのようなものに?
なぜ人間だったお父さんがあのような化け物になったのか。
考えても結論には至れたかった。
気づけばとっくに授業は始まっていた。
板書がたくさんされている、とても今から書いて追い付ける量ではない。
「はい、じゃあ次の問題いくぞー」
写そうとしていた矢先、無情にも板書は消されてしまった。
チャイムがなりようやく授業から解放される、
と思ったら先生が「次回の授業でノート集める」とか言うのだから早速涙が零れそうだ。
もうやっていけないかもしれない…。
そうおもって明日の学校をこっそり休もうかと思っていた所に声がかけられた。
「ねね、さっきのノート写す?」
突然の事だったから反応が遅れた私はあたふたとする。
感じのよさそうな女の子が私の目を見て微笑んでいた。
「何かさっきの授業の最後の方で焦ってたからもしかして…と思って」
女の子はこちらの顔色を伺っているように見えた。
彼女の言うことは図星だった。
「…ありがとう」
私はありがたくその子のノートを拝借することにした。
彼女はそんな私を見て嬉しそうに微笑んでいた。