大宮課長は今日もいじわる
「あ、ありがとう…ございます…」
と言いながら、
恐ろしい速さでタイピングする
大宮課長を斜め前から見つめた。
あー、かっこいいなあ。
前までなら鬼にしか見えなかったのに、
このマッハで事務処理をこなす
課長の真剣な顔…
見とれてしまうくらい素敵だなー…
「ボーッとすんな!」
私の視線を感じて課長が怒鳴った。
だけどそんなことは気にしなかった。
今の私は課長の真剣な顔を眺めたくて、
見つめたくて…
「あのう…今からパソコン使わない作業なので
課長の隣の席でやってもいいですか?」
と、何だか大胆なことを言ってしまった。