雪の光


「なんでこんなことに……?」


「……刺されたの。連続放火犯に」


「え……」


あの時の予感は、これだったのか。


私に対してじゃない、彗の事だったんだ。


「でもどうして分かったんですか?」


「ライターを持っていて、それをちょうど彗くんの家に投げ込もうとしていたらしいの。

それをたまたま帰ってきた彗くんは見つけて……。

揉み合いになって、私がなんだろうって思って出てきた時にはもう、刺されていて……。

あ、わたし彗くんの隣に住んでいる五十嵐茜って言います。

同い年だからため口でいいよ」


「あ、私は月岡侑里です」


こんな所で場違いな自己紹介をしているのがおかしかったけれど、笑えなかった。


「なんで狙われたの……」


「たぶん気まぐれだよ。

でも、心臓の辺りをナイフでやられていたから相当残忍」


その顔は本当に辛そうで、私の作った悲しみとはまるで違う。


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