雪の光


自分の部屋でお弁当を広げる。


それは不思議な感じだった。


一口食べると、大して味がしなかったのと同時に思った以上に孤独を感じていた。


ご飯は人気のあるところで食べるから美味しいのだ。


ゆっくり食べ進めていると、気持ち悪くなった。


溜めていたビニール袋を一枚掴み取って吐き出す。


食べても食べても吐いてしまう。


こんな調子だから最近は今まで以上に部活に行けていない。


「はぁ……はぁ……」


病院に行ったほうがいいのは分かっているけれど、お金をお母さんに頼んだらまた怒鳴り散らすのは目に見えている。


お金のことになるとお父さんとお母さんは人一倍がめつい。


仕方なく、机の中から吐き気止めの薬を出して飲み、ベッドに入る。


下の階からはまだ喧嘩する声が聞こえる。


近所迷惑になることすら分かっていないのか。


お願いだから止めて。


耳を塞ぐ。


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