水月夜
「なんで無理なんだよ」


「だって……男の子を下の名前で呼んだことないから……」


消え入りそうな声でつぶやいた私。


すると、雨宮くんが私の手首を軽く引っ張って耳もとでささやいた。


「颯って言わないと、ここで襲うよ?」


「なっ……!」


雨宮くんの『襲う』という言葉に、私は顔を真っ赤にした。


私と雨宮くんを見て、聖奈と天馬くんは羨ましそうな顔をする。


「あはは。梨沙と雨宮くん、お似合いだね〜」


「ファミレスでイチャイチャすんなよ〜」


ふたりの言葉でさらに顔が赤くなる。


「ほら、早く言えって」
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