水月夜
聖奈の声で目を開けると、店内にいるお客さん全員がニヤニヤとした顔でこちらを見ていた。


恥ずかしくなり、雨宮くんから体を離した。


「あ、雨宮くんが名前で呼べって言うから……」


「梨沙が天馬のこと“天馬くん”って呼ぶのが悪いんだろ」


「うっ……」


「まぁいいや。“颯”って呼んでくれただけじゃなくて、『好きだよ』とも言ってくれたから許す」


許すって。


まぁ、雨宮くんの機嫌が直ったならいいか。


そう思い、目の前に置かれているパスタを食べはじめた。


それと同時に雨宮くんも、自分の前に置かれたハンバーグを食べはじめる。
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