今でもおまえが怖いんだ
行為が終わってからお風呂には二人で入る。
先に湯船に彼が入って、その上にうつ伏せで私が重なる。
一応賢者タイムなんだけれどねと言いながら、それでも有馬君は私の髪を優しく撫でてくれる。

「思ってたんだけれど、この色良いよね」

今週新しく入れたばかりのカラーだ。ブリーチの時間が長くて頭皮がヒリヒリしてしまったのだけれど、実際に入った色を見たらちょっと気持ちが上がった。

私も先程触れなかった彼の胸板を手でなぞる。

「ニップル、開けたんだ」

薄い胸板にひときわ目立つリングが光っているのは、最中にも少し気になっていた。
引っかけ
たらとても痛いだろうななんて想像までしてしまっていた。

「これって排除されやすそう。ブラでもするの?」

冗談で言うと、彼も「しようかなあ、俺、何カップくらいだろう」と自身の胸に手を当てる。
< 36 / 78 >

この作品をシェア

pagetop