今でもおまえが怖いんだ
「うちの親がこの前、透子さんのご実家にうかがったらしいよ」
「実家って、知多の」
「そう、知多の」
へえ、と素直な相槌を打つ。
家族と仲が悪いわけではないのだけれど、大学を卒業して以来疎遠となってしまっている。
ここ数ヶ月連絡は一切取っていないので、そんなことは聞いていなかった。
「また池、広げちゃったのかな」
庭師まで呼んで手入れされているこだわりのある実家の庭をぼんやりと思い浮かべながら私が呟くと、「広がってたらしいよ。橋かけるんだってさ」と青山さんが煙草の煙を吐き出しながら答えてくれる。
「いつも通り錦鯉?」
「ううん、ウナギ。おじい様のご要望」
「食べるのかなあ」
そんなことを話しながら、プリウスは高速道路に乗った。
信号がなくノンストップな分、ただでさえ荒い青山さんの運転は更に荒くなる。
本当気を付けてくださいねと私が言うと、「安全運転なんですけれど」と彼は口を尖らせた。
「実家って、知多の」
「そう、知多の」
へえ、と素直な相槌を打つ。
家族と仲が悪いわけではないのだけれど、大学を卒業して以来疎遠となってしまっている。
ここ数ヶ月連絡は一切取っていないので、そんなことは聞いていなかった。
「また池、広げちゃったのかな」
庭師まで呼んで手入れされているこだわりのある実家の庭をぼんやりと思い浮かべながら私が呟くと、「広がってたらしいよ。橋かけるんだってさ」と青山さんが煙草の煙を吐き出しながら答えてくれる。
「いつも通り錦鯉?」
「ううん、ウナギ。おじい様のご要望」
「食べるのかなあ」
そんなことを話しながら、プリウスは高速道路に乗った。
信号がなくノンストップな分、ただでさえ荒い青山さんの運転は更に荒くなる。
本当気を付けてくださいねと私が言うと、「安全運転なんですけれど」と彼は口を尖らせた。