明日キミに聴かせたい

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花瀬先輩にメッセージを送った後、私はベッドの上で相変わらずコウの曲を聴きながらゴロゴロしていると、コンコンとノック音が聞こえた後、母がドアを開けて「羽流~、お母さんちょっと出掛けるけど一人で大丈夫?」と声をかけてきた。


「うん、大丈夫。てか佐藤さんと?」

「そうそう。なるべく早く帰ってくるようにするけど、何かあったら連絡ちょうだいね」

そう言いながら母はスマホを見せた。


耳からイヤホンを取り、部屋を出て玄関で靴を履く母の背に「気をつけてね」と言うと母は「ありがとう。いってくるわね」と何故か私の頭をわしゃわしゃと掻き乱して笑ってドアを開けた。

そして外に出た時、何かを忘れたように勢いよく振り返った母は「カレー作ってあるからね」と言ってドアを閉めた。


晩ご飯はカレー食べなさいね。と言いたかったんだろうな。うん。ありがとうお母さん。と思いながら私は部屋に戻った。

ベッドに置かれたスマホは何かの通知を知らせるように点滅していた。

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