明日キミに聴かせたい

パチッと目が覚めると、ちょうど母が心配そうに私の頬に触れていた。


「お母さん…」

「どこか悪いの?」

「ううん」

「そう、良かった。15時回ってるのに起きて来ないから具合悪いのかと思っちゃったわ」

「え?」と母に疑問をぶつけながら目覚まし時計を見ると、確かに母の言う通り15時を過ぎていた事に私はどれだけ寝てるんだよ私!!とガバッと起き上がって洗面所へ向かった。


「あら?出かける予定だったの?」

「うん、ちょっと…」

「はいはい、やぼなことは聞きませんよ~彼氏さんによろしく~うふふ」と母は何かを勘違いしたままテレビが付いたままのリビングに向かった。


彼氏とかじゃないってば。と心の中で呟きながら私は出かける準備を着々と進めながら、光希さんが私に会いたい理由をいくつか考えてみたけれど、どれもいまいちピンとこなくて結局答えなんて会うまでわからないままだった。



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