明日キミに聴かせたい

そして翌日「おはよう!」と私を迎えに来た奈津の声は明るく(いつも明るいけど)、少しにやついていた。


「どうしたの?」

「実は、伏本先輩とチューした」

「え?!ま、待った!待った!そもそもいつから付き合ってたの?!」

「先輩に恋した日から♪」


あ、そういうことか。
また奈津の恋の妄想大恋愛が発動しちゃったのか。


「で、どんな夢の?」

「きゃっ!言わすのー!屋上で羽流が花瀬先輩にされたみたいなシチュエーション」

「は?何それ?」


うっわ、こいつマジかよ。信じられないんですけど!!とでも言いたそうに目を見開きながら立ち止まる奈津の前で立ち止まると「羽流、花瀬先輩としたじゃん。覚えてないの?」と言う奈津の言葉に開けたままの口を両手で塞ぐ私。

それを見ながら奈津は「先輩かわいそう」となぜが花瀬先輩を哀れみながら歩き始めた。


「ちょ、え、本当に私したの?ねぇ奈津ってばあああああああ!!!」


下駄箱で靴を履き替え、廊下を歩いていると、奈津奈津が一度だけ私の背中をさすってくれた。

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