俺様ホストは  溺愛率100%



田嶋さんを見つめ、呆然としているとー…


「あっ、そうそう!伝言頼まれてたんだった」


思い出したかのように、田嶋さんは手をパチンと叩いた。


「バイト終わるの待ってるって!」



「…へ?」


誰が?






「流星くん」


「…」















「え!???」





まだバイト中だというのに、大きな声が出てしまった。




「なんでっ」


どうして!?


「なんでって、私に聞かれても…羨ましいとしか言えないわ」


「…」


う…羨ましい?


「流星くんを待たせちゃいけないから、七海ちゃんもう終わっていいわよ」


"うふふ"と笑顔で、手を振る田嶋さん。


「いや…でも…」

「いいの!いいの!じゃ、お疲れ様ね」


ほぼ無理矢理、レジから追い出された形になった。



…えー…




チラッと田嶋さんを見ても、笑顔で手を振っている。



もう、何がなんだかわからない。





「…お先に失礼します」



会釈をし、小さな声で挨拶をすると更衣室へと向かった。





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