リングサイドブルー
橋爪が突然、デスクの上に大福が滑らせてよこしてきた。慰めのつもりだろうか。千晃がフィルムを剥こうとすると「それは特別に美味いやつだからな」と橋爪が恩着せがましく言ってきた。
よく見ればレモン大福というシールが貼り付けられている。老舗の限定品というところだろうか。
「やっぱり、あとでいただきます」
美味いもの、と聞くとどうしても手が止まる。家に持って帰って、あとで心暖と半分にしよう。そう考えながら大福を鞄にしまう千晃を、橋爪が不思議そうに眺めていた。
この夜も残業になった。開発責任者からは「全員時間で切り上げるように」と言われていても、慣れない仕事で時間のコントロールが上手くいかない。
親会社勤務の二人は責任者の言葉を受けて、開発自体を定時で切り上げているが、それ以外の仕事をこなすのに当たり前のように居残りしている。
優月は一点集中型で、プログラミングを始めると回りのすべてをシャットアウトするほど没頭してしまう。
よく見ればレモン大福というシールが貼り付けられている。老舗の限定品というところだろうか。
「やっぱり、あとでいただきます」
美味いもの、と聞くとどうしても手が止まる。家に持って帰って、あとで心暖と半分にしよう。そう考えながら大福を鞄にしまう千晃を、橋爪が不思議そうに眺めていた。
この夜も残業になった。開発責任者からは「全員時間で切り上げるように」と言われていても、慣れない仕事で時間のコントロールが上手くいかない。
親会社勤務の二人は責任者の言葉を受けて、開発自体を定時で切り上げているが、それ以外の仕事をこなすのに当たり前のように居残りしている。
優月は一点集中型で、プログラミングを始めると回りのすべてをシャットアウトするほど没頭してしまう。