箱入り娘に、SPを。
こんな事態である。
どこからどんな風に警察側へ攻撃が仕掛けられるか分からない。

暗い中、私と近藤くんは頼りないライトで道をたどる。


すると、耳につけていたイヤホンから無線が入った。

『三上です。倉庫内で主犯を目視で確認。他にも三人いますが、明らかに人質が危険なので飛び込みます』

三上くんの早口な言葉が耳に聞こえる。
別な無線で、『いや、待て』という声も聞こえたが、そこから三上くんの応答は途絶えた。

同じやり取りをイヤホンで聞いていたであろう近藤くんが、私を怖々と見つめてくる。

「急ぐよ!」

どうやら躊躇しているらしい近藤くんを引っ張るように、私たちも先へ向かった。



無数のコンテナは、まるで障害物のようだった。
足早にすり抜けて先を急ぐ。
なんとなく人の気配はするが、おそらく警察関係者だ。

『A班、チェックポイント到着』

『D班も到着しました』

『まもなくJ班も到着します』


続々と三上くんがいる場所へとみんなが着いたという無線が入ってくる。
私たちももうすぐそこだ。

「ど、どうしましょう、三上さんが倒れてたりしたら」

「バカッ、そんなこと言うもんじゃないよ!」

意外と気弱な近藤くんにイライラしながらも、ようやく到着した大きな廃墟と化した倉庫。
仄暗くカビくさいその倉庫を音を出さないように取り囲んでゆく。



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