小悪魔彼女×溺愛彼氏
珠理に会ってから
俺の携帯にはたくさんの
着信履歴とメッセージ。


全部珠理からだった。
きっと中学の誰かが
教えたんだろう。


あいつの本性を知ってるのは
男では俺と颯人くらいだから。


全部無視し続けていたある日の部活帰り。
俺は颯人と帰っていた。


「斗真。」


そこに現れたのは珠理。
元々学校も家も離れている俺たちが
ここで会うのは偶然ではない。


珠理いない存在のように
横を通り過ぎると
腕を掴まれた。


「…待って。」


震えた泣きそうな声。


「私、斗真とよりを戻したいの…。」


…は?
今こいつなんて言った?


とりあえず腕を離そうと思い
手を動かしたとき、
俺よりも先に颯人が動いた。


< 111 / 306 >

この作品をシェア

pagetop