工業高校のイケメン達に愛されて【下】
坂口くんがあたしを呼ぶ声がしたけど。
あたしは走って、滝本くんを追いかけた。
まだ、今追いかければすぐそこにいるはず。
あ…ここの廊下、例の倉庫室がある場所だ。
もしかしたらこの中にいるかも。
走ったせいで乱れた呼吸を倉庫室の前で整えてから、あたしはガラッと扉を開けた。
「うわっ」
「滝本くん!」
やっぱり、ここにいた。
倉庫室の灯りはついていて、滝本くんは長椅子に腰掛けていた。
滝本くんは驚いた表情であたしを一瞥したあと、ふっとため息をついた。
「お前…びっくりすんだろ。」
「ご、ごめんなさい。急に扉開けちゃって。」
「…何しに来たんだよ。」
「滝本くんが急にどっかいっちゃうから…。心配で、追いかけてきたんだけど…」
「…。」
暗い表情の滝本くんなんて、らしくない。