工業高校のイケメン達に愛されて【下】
もう、りりかちゃんってば。
りりかちゃんは面倒見がよくて、あたしのことをどこか妹的な存在で接してくれているから。
だからこその“よろしくね”なのかな、なんて思う。
でも、すごく嬉しいんだけどね。
「…あぁ。わかった。」
「ひゃっ…」
翔くんは短く返事をすると、手を離してあたしの頭をぐいっと引き寄せた。
自分の頭が翔くんの体に密着する。
ち、近い近い…!
「きゃ〜っ、ほんと絵になる!可愛い、尊いっ!」
りりかちゃんは再び興奮しながら、口元を両手で抑えている。
ここまでりりかちゃんに喜んでもらえるなんて、くすぐったい気持ち。
「…あっ、そういえば緋奈。」
「なぁに?りりかちゃん?」
さっきまで嬉しそうな表情をしていたりりかちゃんが、眉を下げてどこか申し訳なさそうな表情で、あたしを呼ぶ。