工業高校のイケメン達に愛されて【下】
あたしは翔くんに引き寄せられたまま、りりかちゃんに首を傾げる。
りりかちゃんはその表情に加えて、顔の前で両手を合わせた。
「ごめん緋奈っ!今年は24日のイヴの日、土曜だよね。あたしその日、夕方まで練習試合が入っちゃって…。」
「あ…そうなんだ!」
「だからごめんっ!緋奈の誕生日パーティー、別日で今度予定立ててもいいかな?!」
「うんっ!全然大丈夫だよ!試合頑張って!」
あたしの誕生日は12月24日のクリスマスイヴ。
りりかちゃんと今までずっと誕生日パーティーをしてきたんだけど、高校生にもなれば予定が合わなくなることだってあるよね。
「…誕生日?」
驚いたような声を発した翔くんを、あたしは見上げた。
あっ…そういえば翔くんやみんなには、自分の誕生日とか話してなかったかも…。
「お前、24日誕生日なの?」
「う、うんっ。そうなの。」
「…へぇ。」