工業高校のイケメン達に愛されて【下】
そういえばさっき滝本くんも、横沢くんがあたしに近づこうとしてるって…言っていた。
え、えーと、うまくいえないけど…つまり…そういうこと、なのかな…?
でも…あたしは特にそんなふうには感じなかったし、みんなの考えすぎ…ってことはないのかな…?
どうしたらいいのか分からなくて、あたしは戸惑ってしまい目線を下に落とした。
うつむいていると、あたしの頭の上に滝本くんが手のひらをぽん、と乗せた。
「…まあ、大丈夫だ。魅斗が言ったように、毎日お前の仕事手伝うし、積極的に動くから。」
「滝本くん…。」
そう言われて顔を上げると、滝本くんはいつになく優しい表情を…していた。
「お前はずいぶんと鈍いからな。明日からの文化祭の準備、足引っ張んなよ!」
「こらーっ、優介!また緋奈ちゃんに意地悪言ってー!」
「うわっいてぇ!陸やめろっ!」
すかさず滝本くんに掴みかかる陸くん…。
そんな光景に、あたしは笑ってしまう。
「…ふふふっ」