工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「中村。俺、器用じゃねえんだけど…頑張って手伝うから、よろしく…。」
相葉くんは少し顔を赤くして、そっぽ向いてあたしにそう言った。
相葉くん…嬉しい。
あたしは思わず相葉くんの手を両手で握った。
その瞬間、相葉くんはもっと顔が赤くなった…気がする。
「相葉くんも、ありがとうっ!あたしもこういう実行委員とか初めてで、うまくできるか不安だけど頑張るねっ!」
「…お、おう。」
相葉くんにそういうふうに味方のように言ってもらえると、本当に嬉しい。
いや、みんながそう言ってくれることが本当に嬉しいんだけど。
相葉くんとは仲良くなるのに時間がかかったからか、なんだかより嬉しいんだよね…。
「はい翔、緋奈ちゃんと離れてー!」
「うわっ、てめえ陸…!」
陸くんはあたしから相葉くんを引き剥がした。
あっ…あたしも思わず相葉くんの手を握ってしまった…。
冷静になって、少し恥ずかしくなった。